Life have a meaning
by NASEBA08
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2012年 05月 05日
本当に満足頂ける空間を創るには
お客様をより深く理解することが最も大切だと思い、
心理学を学んだ時期がありました。
その講座の中で
音楽診断のセッションを受けた時の事です。
音楽を聴いた後に、曲から受けた印象を
ストーリー仕立てにして5~6名のグループ内で
1分間発表するというルール。
そしてシェアが一巡したら、曲から受ける印象の
心理学的な解釈について先生から説明があります。
アップテンポのBGMや荘厳なクラッシック、
ピアノ演奏など様々なジャンルの7曲を聴いたのですが、
グループメンバーの語る物語は多様で
音から受ける影響の個人差を興味深く感じました。
また、音楽を聴いてショートストーリーを創作したり
メンバーの披露するユニークな物語に耳を傾けるのも
とても楽しいひとときでした。
そんな中、ある曲を聴きながらこんな光景が浮かんできました・・・
その場所は美しい大自然に囲まれた場所でした。
はるか遠方に雄々しい山々を望む
豊かな森林に囲まれた湖畔。
季節は晩秋でしょうか。
空気が少しだけひんやりと感じられます。
空気はこの上なく澄んでいて、
静寂に包まれた大自然に
鳥のさえずりと木々の葉音がかすかに聞こえてきます。
昼下がりの陽光が湖の水面に眩く反射して
それはまるで宝石のようにキラキラと輝いています。
鳥も木々も虫たちも、そして空も大地も
全てが喜び、活き活きと調和していて
その光景を眺めているだけで、
全身に神聖な気が流れ込んでくるのを感じられ、
心の奥底から至福に満たされます。
見渡す限り建物は無く、人の気配はありませんが、
湖のほとりに小さなログハウスが1棟だけ建っています。
やわらかな陽光の差し込む窓際のロッキングチェアーに
私と妻が腰掛けています。
二人ともざっくりした風合いのシェットランドセーターを着て
ロッキングチェアーに揺られながら会話を楽しんでいます。
一切の不安が無く完全にリラックスしている私は
感慨深くこれまでの人生の思い出を語り、
妻は笑顔で頷きながら私の話を聞いてくれています・・・
今もこの時の光景を思い出す事ができるほど、
曲を聴きながら鮮明なイメージが浮かび上がって来て、
ちょっと驚いたのですが、
この曲は「満足度」を顕すというものでした。
満足とは「自分の求める状態」とも表現できますけれど、
非常にリアリティをもって潜在意識の求めている状態を
感じることができたのは、私にとって有意義な体験でした。
そして、このストーリーを通じて
「うるおい(潤い)」というキーワードを受け取りました。
その光景は言うまでもなく潤いに満ちたものでしたし、
潤いの反対表現の乾燥、殺伐といった言葉は
あまり心地の良いものではありません。
「潤い」という視点で改めて物事を見ると
興味深い発見がありますし、
「潤いのある空間」を提供することを
強く意識するようになりました。
さらに気がついたのは
若く見えるための本がベストセラーになる日本では、
年齢よりも若く見える方が一般受けする社会ですけれど・・・
今日を生きられるのも決して当たり前ではなく、
老いるということは、それだけで幸運なこと。
もっと老いをポジティヴに受け入れる姿勢も大切だと。
生命とは本来、生きるほどに潤うもの。
ひょっとすると
老いを得る(得る老い)という発想が
潤いをもたらすのかも知れません・・・
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